薄膜応力測定装置 FLX
さらなる高速化、高集積化が進む半導体分野において、基板および成膜材料の開発、選定、管理はこれまで以上に重要となっており、成膜プロセスではよりシビアな条件出し、品質管理が求められています。
FLXシリーズはその成膜プロセスで発生する膜応力を測定、解析する装置です。
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FLXとは?
基板表面でのレーザー光の反射データから基板表面の曲率半径を算出、基板の反り量を確認できます。加えて、成膜前と成膜後での曲率半径の変化から、成膜により生じた膜応力を算出することができます。Si以外にもSiCやGaN、ガラスなどの透明基板にも対応しており幅広い分野での応力解析が可能です。
成膜前後の基板の反り確認が可能
成膜前と成膜後の基板の反り量を視覚的にグラフ化することができます。右の例では青ラインが成膜前の基板形状を表しており、赤ラインが成膜後の基板形状を表しています。黒ラインは成膜前後の変形の差分を表したグラフとなっています。基板をステージに載せ、測定を開始すればおよそ30秒ほどで基板形状の測定結果を確認することができます。基板上の測定距離はレシピにより設定が可能で、中心付近から基板全体までの測定が可能です。
温度変化による応力変化の確認が可能
標準モデルのFLX2320SとFLX3300Tではステージにヒーターを内蔵し最高500度まで昇温することができ、レシピで設定した昇温レート、到達温度、測定間隔などに従い連続測定を行います。これにより実際の成膜温度に近い温度での応力確認や、温度が上がっていく過程での応力変化をモニタリングすることができます。また、降温の際にも測定を継続することで同様に応力の変化、ヒステリシスの有無などの確認・解析ができます。オプションの低温測定機能では液体窒素を利用し、マイナス65度の低温下での応力変化を確認することが可能です。
様々な解析が可能
ソフトウェアには、応力ユニフォーミティ解析、時間経過による応力変化解析、温度変化による応力変化解析、3Dイメージにるマッピング解析など、様々な解析機能を搭載しており、基板の反り・膜応力の解析にご活用いただけます。右図は3Dマッピング解析例になります。基板のどのエリアにどれほどの応力が内在しているかをビジュアルで確認することが可能です。
用途・アプリ
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1材料開発
新たな基板や膜の開発ではその特性を知ることが極めて重要となります。FLXを利用しその材料の持つ特性をデータで管理することで新規材料開発のスピードを格段に上げることが可能です。1回の測定は30秒程度です。測定結果をお待たせしません。
2装置性能検査
多くの成膜装置メーカー様で、装置性能検査のためにFLXをご利用頂いています。ウェーハ基板の大型化が進み、成膜装置の基板面内の膜均一性はより重要度を増しています。基板のエッジ部分から中心部分での応力変化、バラつきを確認いただけます。
3成膜条件出し
半導体デバイス製造プロセスでは多くの成膜工程があり、それぞれ工程で使用される成膜装置において最適なプロセス条件を決定する必要があります。成膜温度、ガス流量、圧力、膜厚などの成膜条件により応力は大きく変化します。成膜条件を振りながらFLXで応力を確認いただくことで、その変化の傾向と成膜の最適条件を見出すことが可能です。
製品ラインナップ・概要仕様
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スタンダードモデル
モデル FLX2320S 基板サイズ 3~8インチ 応力範囲 1~4000MPa *1 測定再現性 ±1.3MPa *2 昇温機能 有り (最大500度まで) オプション 各種ロケータ、オフラインソフト、変圧器 自動回転ステージモデル
モデル FLX2320R 基板サイズ 3~8インチ 応力範囲 1~4000MPa *1 測定再現性 ±1.3MPa *2 昇温機能 無し (常温測定のみ) オプション 各種ロケータ、オフラインソフト 300mmウェーハ対応モデル
モデル FLX3300T 基板サイズ 6~12インチ 応力範囲 1~4000MPa *1 測定再現性 ±1.3MPa *2 昇温機能 有り (最大500度まで) オプション 各種ロケータ、オフラインソフト、変圧器 *1: 8インチシリコンウェーハ上の1um厚の薄膜サンプルを測定した場合
*2: 8インチ応力スタンダードウェーハを10回連続測定した場合
FAQ よくあるお問い合わせ
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装置製造はアメリカのKLAが行っていますか?
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FLXシリーズは2003年に正式に当社に事業移管されており、設計、製造、販売、サービス等、全て当社が行っています。製造は愛知県にある当社の稲沢ものづくり開発本部で行っています。
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測定可能なウェーハサイズは?
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FLX2320シリーズでは3~8インチ、FLX3300シリーズでは6~12インチの測定が可能です。測定サイズに合わせてロケータリング(治具)をご提案しています。
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四角い基板でも測定が可能ですか?
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ステージサイズ内に置けるサンプルサイズであれば測定は可能です。例外もありますので詳しくはお問い合わせください。
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透明基板でも測定が可能ですか?
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透明基板でも測定が可能です。サンプルによっては測定できないものがありますので詳しくはお問い合わせください。
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海外への販売、サービスも可能ですか?
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中国、台湾、韓国、東南アジア、アメリカ、ヨーロッパなどでも現地サポートが可能です。ご相談ください。
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